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2006年6月16日金曜日

UML中級講座 第51回 適用アクション

本日は、特殊なアクションについてお話します。
どういう意味で特殊かと言いますと、OCUPインターミディエート資格試験が始まった時点では、「適用アクション」と言うメタクラスが存在していたのですが、その後の改定作業で最終版の言語仕様から除かれてしまったのです。
と言いましても、言語が大きく変わった訳ではありません。

たとえて言いますと、システム設計の最中に、「猫用の餌」クラスのサブクラスとして、「オス猫用の餌」クラスと「メス猫用の餌」クラスを作ったが、設計が進むにつれて、わざわざ区別する必要がなくなったので、これら2つのサブクラスを後になって削除したようなものです。
ただ、本講座の想定水準としておりますOCUP資格試験のカバレッジ・マップ上にはまだ残っておりますので一応解説をしておきます。

5-3 適用アクション

適用アクションは、OCUPインターミディエート資格試験の試験範囲が発表された時点では存在していたのですが、最終仕様からは削除されております。
しかしながら、今の時点で、出題される可能性が残っておりますので、概要を触れます。

5-3-1 ApplyFunctionAction

適用アクションに属する具体的なアクションは、このApplyFunctionActionの1つだけです。ApplyFunctionActionは、入力情報のみを使って出力を計算するアクションで、メモリー等へのアクセスもなく全く副作用の発生しないものです。
元々は、モデル化対象のシステムの外側にある振る舞いを呼び出すために導入が検討されましたが、パッケージのスキーム変更により、特段定義する必要がなくなり、最終版仕様書からは除かれました。
注意すべき点としては、適用アクションそのものが存在しなくなったのではなく、名前を付けて区別する必要性がなくなったと言う点です。