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2006年5月1日月曜日

UML中級講座 第22回 構造化分類子

連休中ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 本日から、構造化分類子について解説して行きます。

3ー2 構造化分類子(Structured Classifier)
前節で、複合構造図は、単なるクラス図の入れ子ではなく、コラボレーションを示す図であると述べましたが、この表現を可能にするために、従来の分類子を元にさらに構造が拡張された分類子が定義され、これを構造化分類子と呼びます。

• 構造化分類子は、コラボレーションによって規定された振る舞いを持つ抽象メタクラスで、内部にプロパティ(パートやポート)とコネクターを持ちます。(詳細な定義は、次回以降のメタモデル図の解説を参照)

3ー2ー1 構造化分類子の多重度

構造化分類子のパートやコネクタ端に指定された多重度は、親の分類子が生成される時に、生成されるインスタンスの数を意味します。
また、親のインスタンスが消滅すると内部の入れ子になったインスタンスもすべて再帰的に消滅します。

多重度表現の例

図F14

図F14の(i)のパート表現は、インスタンスレベルの表現では(ii)で示されるスター型になります。なお、インスタンス・スペシフィケーションでの、各名前の表示ルールは、
名前/役割名:分類子名 と記述します。
また、インスタンスが役割を演じる場合には、パート名を役割名とします。なお、インスタンスであることを示す下線も合わせて引きます。

図F15



図F15の(i)の多重度表現の場合は、(ii)のアレー型になります。
図F14、図F15の両ケースとも、多重度で接続の形態(トポロジー)が決定されますが、一般的には、多重度表現から必ずしも一意にトポロジーが決まるとは限りません。