今回は、表記法に関する部分が大部分です。
6−2−2 ピンの表記
❑ 図A05
図(a)はピンの標準的な表記例です。
図(b)(c)のようにピンの内部に矢印を書き、インプットピン、アウトプットピンと明示的に表現することが可能です。
ストリーミングの表現
ストリーミングは、アクションを一々止めることなく継続的にオブジェクトが発信し続けられるオブジェクトフローの状態を指します。
図(d) (e) (f)はすべて、オブジェクトフローがストリーミングであることを示しています。
また、図(g)では、一部のオブジェクトフロー、設計図、がストリーミングと指定されています。
パラメータセット
6−1節で述べましたように、アクティビティ図は基本的にジョイン的な振る舞いを原則とします。
従ってピンにおいても、すべての入力情報が到着したあとにアクションが実行され、また出力ピンはすべて同時に出力されます。
しかしながら、場合によっては、一部の入力ピンに入力があった時点でアクションを開始したい場合や、特定の出力ピンにのみオブジェクトを送りたい場合があります。
このようなときの為に、UML2.0では、パラメータセットという表記が導入されました。
パラメータセットは、図(h)のように、特定のピンの組み合わせを四角形で囲むことで表します。
6−2−3 セントラルバッファーノード
❑ 図 A06 (a)
すべてのオブジェクトノードにはバッファー機能が付いていますが、セントラルバッファーノードは、非常に特殊な機能を持ちます。
図A06(a)で示されているように、セントラルバッファーノードは複数の入力エッジと複数の出力エッジを持つことが可能であり、この図では二つの工場で製造された部品を蓄積し、一部の部品はそのまま使用し、使わない部品は箱詰めしている状態を表しています。
図 12−08 メタモデル図(セントラルバッファーノード)
このように、セントラルバッファーノードは、通常のオブジェクトノードを特化し、キューイングとフロー間の競合に新たな機能を付け加えています。