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2010年7月15日木曜日

SysML 中級講座: 第5回 MBSEの利点 その3

筆者も最近はiPadを手に入れ、会社のメール・システムも社内サーバーからグーグルに換えて、一応世の中の流れを実感しようと言う努力を続けています。
iPad+Googleの使用感は噂通りやはり良く、今までは外出時は重いMacを鞄に入れて運んでたのですが、最近ではたいていの場合、iPadだけで済むケースが多くなってきています。
筆者のような人間でさえこんな状態ですから、最近のビジネスマンが高機能な携帯や小型の情報端末を持つ理由は非常によく分かります。
 一言で言うと遊び感覚で、いつもオンラインにアクセス出来る所でしょうか、メリットは。


さて、前回、前々回に引き続き、MBSEのメリットについて議論します。

3. 設計品質の向上が図れる
3-1  設計をモデル表現する事により、エラーと曖昧さの低減が期待できます。
3-2    モデル図を組み合わせる事により、より一貫性のある設計が行えます。


4.早い段階から継続的にベリフィケーションとバリデーションを行う事が出来、リスクの低減が図れる

ベリフィケーションとバリデーションと言う言葉は、日本語に直訳すると共に検査ぐらいの意味になってしまいますが、システム工学に限らず、品質に関連する分野では、このベリフィケーションとバリデーションと言う2つの言葉は厳密に使い分けられています。
一言で言うと、ベリフィケーションはHowに焦点を当て、バリデーションはWhatに焦点を当てた検査と言ったあたりでしょうか。
言い換えると、ベリフィケーションは正しく作られたかをチェックし、バリデーションは正しいもの、つまり顧客が真に望んでいるもの、を作ったかをチェックします。
例を挙げると、顧客はiPadのようなものを欲しがっていたが、設計部隊は高品質のクッション付き眼帯を作って仕舞ったとすると、ベリフィケーションは通るかも知れませんが、バリデーション・テストは不合格です。

5.ライフサイクルを通して価値を提供

モデル図は、単に設計製造の時に使うだけではありません。
FCS後のメンテナンスや、トレーニング、改造、廃棄の際にも有用です。

6.知識の獲得を容易にする

洋の東西を問わず設計スキルを身につける事は時間のかかる事です。
モデル図により、情報の明確化が計れ、知識の習得をある程度容易にします。