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2011年1月16日日曜日

BPM 講座 第3回 プレBPM時代の俯瞰 (2)

昨日、家の裏の窓からぼーっと外を眺めていた所、はるか彼方に、見慣れない建造物が出現しているのに気づきました。
 形状からすると、噂のスカイツリータワーである事に間違いありません。
 HPで確認すると、全高632mのうち549mは出来上がっているようです。
スカイツリーが見えるような場所では、アンテナなしで地デジが受信出来るそうです。筆者はテレビを持ってないので何の恩恵もありませんが。


スカイツリー 遠景(拡大写真)


現在高 549/ 632m













プレBPM時代の俯瞰 (2)
TQCとシックスシグマ
 90年代以前のプロセス・マネジメントの話題として絶対に落とせないのが日本のTQCでしょう。
昭和30年代以前の日本の工業製品の海外での評価は極めて低く「安かろう、悪かろう」の言葉通りだったそうですが、昭和40年代の半ばまでには世界のトップ水準の品質を誇るまでに躍進しました。
TQCについて語る事は恐らく大部分の読者にとって釈迦に説法だと思いますので、これ以上触れませんが、 一点だけ筆者がアメリカで目撃した光景をお話ししたいと思います。


80年代、アメリカの多くの企業は日本のTQCを取り入れようと躍起になっていましたが、殆ど例外無く、現場の激しい抵抗に遭い悉く失敗して行きました。
TQCもシックスシグマも方法論としては殆ど同じですが(元のアイディアが同じなので当然と言えば当然ですが)、受容の仕方、適用の仕方が日米で大きく異なりました。
ブラックベルト(黒帯)やグリーンベルト(緑帯)などの名称も、自分たちがTQCを受け入れ易いように工夫した結果と言えます。
日本のTQCは現場中心に発展しましたが、シックスシグマは、マネージャー中心に運営されています。
日米で、ジョブロールや労働慣習が異なり、当然、文化も違い、今あるシックス・シグマは日本のTQCを自社に取り入れようと奮闘努力した結果作られた受容の一形態です。
 しかし、元が日本のTQCだからといって、シックス・シグマを単なる亜流として侮る事は出来ません。
シックスシグマの主な担い手がマネージャー層であり、またブラック・ベルトに強い権限が与えられている事が多いため、事業レベル、組織レベルの問題に重大な影響力を発揮する場合があります。

日本で、新しい手法などを取り入れる際、受容に関するアメリカ人の試行錯誤は大いに参考になると思います。




シックス・シグマ