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2010年4月27日火曜日

アーキテクチャー:メタモデルのすすめ ①

先日、学生時代の友人と一緒に高尾山へ行ってきました。
下山後、蕎麦屋で雑談をしているうちに、話題が筆者も多少関与しているグローバル・ス タンダードの話になってゆきました。
彼は、IT部門にいた事はないのですが、ユーザー部門、経営企画部門にいた事もあって、ITにまったく無縁と 言う わけではなく、標準化団体としてOMGの名前だけは聞いた事があったようです。

旧知の気楽さからか、彼はぽんぽんと非常に基本的な 事を盛 んに聞いてきました。
筆者が、「OMGはおもにアーキテクチャーを扱う団体で、最近では会員はITメーカーよりもユーザー企業の方が多 い。」と言 うと、彼は怪訝な顔をして「メーカーのエンジニアがOMGに参加するのは分かるが、ユーザー企業は何のために参加しているのか?」と言う素朴な疑問をぶつ けてきました。
彼にとっては単純な質問だったのかも知れませんが、筆者にとっては、この質問は、ある意味、日本のIT産業を象徴しているように 感 じて少しぎょっとしました。
と言うもの、OMGの参加状況において日本だけ特異なパターンを示す一つの原因に出くわした気がしたからです。
OMG は、欧米を中心に世 界のおもだった企業、組織が参加しており、先に述べた通り、ITベンダーよりもユーザー組織の方が多いのですが、日本だけは面白いことにベンダーが圧倒的 で、ユーザー企業が殆ど参加していません。

従って、世界のユーザー 企業が何故アーキテクチャーの標準化団体に参加するのかを彼だけに説明するよりも、ネットに掲載する方が多少とも世のため人のためになるのではないかと思 い、久しぶりにこのブログを立ち上げました。
(彼にも、このブログを読むよう指示しました。)




 

昨今のアーキテクト事情

90年代半ば頃より前は、ユーザー企業にアーキテクトを置く事は殆どなかったのですが、最近ではある程度のIT規模を持つ欧米の企業の殆どは、アーキテク ト のグループを内部に置いており、かつ中心的な役割を演じるようになってきました。
名称や社内の位置づけは様々ですが(CIOの直下が多いよう です)、エンタープライズ・アーキテクチャーを扱ったり社内標準を扱ったり、場合によってはBPM/SOAを扱う部署と同居したしております。
OMG の中心的な活動に参画するのも、こう言ったアーキテクト達です。

メーカーのアーキテクトとユー ザー企業のアーキテクトの観点はちょっと違いますが、友人の素朴で根本的な疑問である「何故、ユーザー企業が高い金を出してアーキテクトを雇い、なおかつ OMGの ような外部団体の活動までさせているのか?(この不景気なご時世に)」を次回から考えて行きたいと思います。