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2007年6月4日月曜日

UML中級講座 第113回 拡張

5月の連休中に都内某所のビルにこもって書き物系の仕事をしていたのですが、どうも、それ以降、体調がすぐれず、オフィスの移転等もあって普段よりも忙しかったせいもあり、ブログを書く余力がありませんでした。
月が変わり、6月に入りようやく本来の調子を取り戻しつつあります。

実は、連休中にこもっていたビルは、オフィスの移転先の候補としても考えていたのですが、諸般の事情により取りやめた場所でした。見晴らしも良く、都心であるにも関わらず静かであり、非常に好条件でした。個人的には大変気に入っており、連休中のため、移転先のオフィスのごたごたがなかなか片付かない状態でしたので、無理を言って、一週間ばかり一室を書斎のように使わせてもらっていました。
ゴールデン・ウイークのためビルにまったくと言っていいほど人影はなく、ビルを独り占めしているかのような状態でした。筆者は、書き物系の仕事になると生活が段々夜型にシフトして行く性格(タチ)ですが、この時も徐々に帰宅が深夜帯になってきました。
最後の日、筆者は夜の2時半ごろ仕事を切り上げ部屋を出ました。暗い廊下の向こうにエレベータ・ホールがあり、ランプが下の階からエレベータが昇って来つつあることを示していました。こんな時間に、いったい誰がエレベータに乗っているのか訝しく思われ、入口から少し離れた所で立ち止まって見ていました。日中も含め、ほとんど誰にも会わない状態でしたので、ひょっとしたら”ビル荒し”などが入ってきたのでは、と良からぬ想像が頭に浮かんだり、もし、この階(最上階でした)に見知らぬ人物が昇って来たら、どういう言葉で挨拶しようかなどとつまらないことを考えたりしながらランプの動きを見ていました。こういう時は、ビルの隣が墓地であることも脳裏をかすめたりします。
そうしているうちに、エレベータは最上階まで昇ってきました。暗い廊下に明るい影を映しながらドアが開きましたが、誰も降りて来ません。エレベータは無人で昇ってきたのでした。
きっと、最後に乗った誰かが間違えてこの階のボタンを押したのだろうと自分自身に思い込ませながら、筆者はエレベータに乗り一階まで降りて行きましたが、乗っている間、いい気持ちはしませんでした。
体調がくずれ始めたのは、その日以降です。翌日は結構熱が出ました。きっと気のせい、あるいは偶然だと思いますが、誰かに話すことにより、気も晴れるだろうと思い、このブログに書いてみました。


拡張の表現

前回に述べましたように、プロファイルを用いた拡張は、既存の言語のルールはそのまま温存します。そして、事前に定義されているUML図の構成要素(エレメント)に新規に機能を付け加え、(同じ名前ですと言語を変更してしまうので)別の名前を付けて言語体系に付け加えます。この新たに付けられた名前をステレオタイプ名と呼びます。
図I-02で示される矢印は、拡張を表現します。ターゲット側に拡張される側の既存のエレメントを置き、ソース側に拡張の結果生成される新たなステレオタイプを書きます。
拡張される側のエレメントは、クラス、コメントなどほとんど全てのUMLエレメントが対象となりますが、唯一例外があり、ステレオタイプ自身はプロファイルにより拡張することができません。

図I-02



次回は、この拡張の具体例の表記を見てみましょう。