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2006年8月8日火曜日

UML中級講座 第84回 コラボレーションとインタラクション図(2)

日本人は資格好きと言われますが、確かに歴史能力検定とか漢字能力検定とかの話を聞くといかにもと言う気がします。
一般的に、儒教の影響が強い国は資格好きだと言われていますが、欧米でも社員の採用の際には資格は大きな力を発揮します。
その資格として最も有名で顕著な例が、MBAです。
MBAと言っても、ある一定レベルの大学院以上でないとあまり効果は発揮しませんが、筆者が見聞きした例でお話ししたいと思います。
例えば、マーケティングマネジャーを外部から採用する際、ほとんどの会社ではMBAは必要条件の一つとされ、持っていないと書類選考の段階でどんどん落とされて行きます。
MBAを持っているから優秀だとは誰も思っていませんが、不適格の人材を採用するリスクを軽減するための措置で、その証拠に、内部からの登用ではあまりMBAは重視されず実績第一で審査されます。
また、80年代のMBAがまだ希少価値があった時代と違い、MBAだからと言ってエリートコースを歩める保証はありません。
純粋に入場切符を手に入れたに過ぎません。
そして、入り口切符としてのMBAの威光が効くのはせいぜい30代半ばまでであり、それ以降は経歴の方が重要視されて行きます。

筆者は以前シリコンバレーの会社でマーケティングの仕事をしていた事がありますが、その当時の上司はハーバードのビジネス・スクール出身で、また、同僚達の大部分はスタンフォードやMIT等の有名大学のビジネス・スクールの出身者達でした。
マーケティング部門では、MBAを持っている事自体はエリートでも何でもなくただの入社資格だったのです。
そして、面白い事にほぼ全員が理工系くずれでした。
理学部や工学部を卒業し、何年か会社勤めをした後、ビジネススクールに入ったと言う人ばかりで、それが一種の標準パターンでした。(ビジネススクール側も、実務経験者の入学を歓迎しています。)

コラボレーション・ユースとインタラクション・ユース

前回、コラボレーションとインタラクション図の関係をお話しましたが、本日はその具体例を見てみましょう。
図C13では、コラボレーションの例として”売買”を示しています。
買い手の法人組織Aと売り手の法人組織Bが、それぞれ小売店と卸業者にバインドされています。
下の図では、それらがインタラクション・ユースの形で表現されています。

図C13